■Day-1(前半) 移動日 [2014/12/08]

1日目の早朝、大阪の自宅から深圳に向けて出発。

16時30分までに深圳のホテル(Tourism Trend Hotel)のロビーに行ければ、高須さんの案内で午後の電気街ツアーにいけるとあって、これはどうしても間に合わせたいところである。人もまばらな難波駅から、朝6時の特急で関西空港へ。  

今回は初めてLCCで(悪名)高いピーチアビエーションを使ってみることにした。 ただし、後にわかるのだが、この選択は大失敗だった。

すっかり夜も明けた関空を、バスで第2ターミナルへ移動。

出発50分前までに必ず搭乗手続きをしないとチケットが無効というルールを、厳格に運用することで知られるピーチ。出発は8時25分なので、7時35分までにチェックインしないといけない。それなのに……チェックインカウンターはすごい行列!

 

とはいえ、こちらも始発電車に乗ってきたのだ。並び始めたのは6時55分。まだ40分もある……と思いきや、自動チェックイン機の列が全然進まない。並んだままリミットを迎えたらどうなるんだろうとやきもきしながら、後の女子大生と不安を語り合う。

結局、リミット10分前にチェックイン完了。 毎回こういう思いをするのはいやなので、今後ピーチの利用はないかなぁ。

搭乗口へ続く通路は、簡素というよりまるで工場のよう。しかし、今回は工場を見に行く旅行なので、こういうのはむしろ心地よい。

飛行機は1時間ほど遅れたものの無事に飛んだ。明石海峡大橋をながめつつ、家から持参したポテトチップを食べる。のどが渇くが、お金を払わないと水一滴たりとも出てこない。つくづくピーチとは恐ろしい乗り物である。

4時間ほどのフライトで、現地時間12時15分ごろ香港国際空港に到着。

ここから深圳までの行き方はいろいろあるが、お勧めは空港からフェリーで直接深圳に乗り込む方法だという。混雑する香港→中国のイミグレーションを通らずにすみ、30分ほどの船旅で速くて快適に深圳入りできるフェリーを使わないのは情弱、というものらしい。当然これに乗りたい。のだが、なんとピーチで香港入りした人は使えないとのこと。なんだそりゃ。

わかってたらエバー航空にしたのにと思っても後の祭り。しかたないので、別の方法を探る。


香港から中国へ渡る国境はいくつかあるが、最もメジャーなのが「羅湖口岸」である。空港から、この羅湖口岸に行くには2つの選択肢がある。

ひとつは空港連絡鉄道で香港市街へ出て、そこから電車に乗り換える方法。 もうひとつは、空港からバスで羅湖の一駅手前の「上水」という駅まで行って、そこから電車に乗り換える方法。

ネットで調べてみたところ、用もないのに一度香港市街に出るのはマヌケであり、迷わずA43と書かれたバスで上水へ向かうべし、という記述を見つける。もちろん、ありがたく従うことにする。空港の到着ロビーでATMを探し、新生銀行のキャッシュカードで200香港ドルを引き出す。


バスはいかにも香港らしい2階建ての立派なもので、しかも上水まで40分くらい乗って500円とすこぶる安い。あらかじめ切符を買って乗るので、お釣りが出ないとか先払いか後払いかわからないというバス特有の心配もない。

 

お客は私のほかには黒人のカップルが一組と、地元民らしき高校男子の2人組だけとガラガラ。途中、目の覚めるような斜張橋を通るなど、素晴らしい景色の高速道路をひた走る。

高速道路のPAのようなバス停に1カ所止まった以外はノンストップで、13時45分に上水の停留所に着いた。バスは上水が終点ではないようだが、次の停留所名が電光掲示板にきちんと表示されるので安心である。しかも、ほとんどの乗客は終点まで行かず、この上水で降りるようだ。

上水から羅湖は電車で一駅、わずか5分ほどなのだが、運賃が400円くらいとめっぽう高い。ただ列車の本数は多いようで、10分も待たずにやってきた。これに乗って、あっという間に羅湖駅へ。車内は結構混んでいる。


さて、長蛇の列で悪名高い羅湖口岸。Wikipediaには「世界で最も通過旅客数が多い国境の一つ」と書いてあるし、どのサイトを見ても「混む」「時間が読めない」「疲れる」と良い記述を見かけない。そんなこともあって、ずいぶん覚悟して挑んだのだが、なんと5分もかからず通過できた。混むという記述は大規模なブラフのようなものかと思ったが、このあと1時間後に高須さんが通過したときは、もう少し並んだと言っていたので、単にラッキーだったようだ。


なにはともあれ、いよいよ中国である。香港と比べて明らかにけたたましくなったクラクションの騒音に身が引き締まる。駅構内で見つけたクレジットカードのATMで500人民元をキャッシングし、地下鉄へ向かう。

目指す燕南駅までは、緑の地下鉄で3駅、そこからオレンジの線に乗り換えて1駅。運賃は3元(60円)と安いが、自動券売機で100元札が使えない。しかたないので、近くのコンビニでコーラのペットボトルを4元で買う。切符はオレオのような丸いICトークンで、紙の日本よりずいぶん近代的である。ここで時計を見ると、14時30分。電気街ツアーの集合時間まで、まだ2時間ある。どうやら間に合いそうだ。


地下鉄の乗り換えも無事クリアし、ようやく「深圳商旅时尚酒店 Tourism Trend Hotel」に到着。バスもトイレもガラス張りで、綺麗なんだけど、なんだかラブホちっくな部屋である。時刻は15時20分。どうやら間に合ったようだ。日本円と香港ドル人民元を整理したら、いざロビーへ。深圳電気街ツアーに出発だ。

  



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